日浅 芳一名誉院長

2019年9月5日2 分

《日浅名誉院長の知ってためになる心臓病のミニ知識》

最終更新: 2019年9月6日

No.2 あなたのその症状、心不全かも

心不全は心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。現在、心不全患者は全国に約120万人存在するといわれています。心臓病は癌に次いで多い病気ですが、心臓病の中では心不全で亡くなる方が最も多いとされています。

心不全の症状 

次のような症状が出れば心不全を疑って医師の診察を受けましょう。

①就寝後2~3時間後に急に息苦しくなる、咳が出る、起きると楽になる。

②今まで平気だった階段が登れなくなった。歩行時に遅れがちになる。

③体重が1~2週間で2kg以上増えた。

④夜間の排尿回数が増えた。

⑤夕方になると足のむくみがひどくなる。

⑥お腹が張って食欲がない。

心不全の原因

心不全の原因は多岐にわたります。心筋梗塞や弁膜症のように心臓に直接原因があるもの。高血圧や糖尿病が長期間心臓に悪影響を及ぼした結果起きるもの、貧血や薬剤など原因が心臓以外のこともあります。

心不全の診断

患者さんからの症状を聞くことでおおよその見立てができます。心臓の音や肺の呼吸音を聴診すること、足のむくみや肝臓の腫れを触診することで更に確診に近づけます。胸のX線写真で心臓が大きくなっていないか、肺に血液が淀んでいないか、水が貯まっていないかを知ることも大事です。心電図や心エコ-検査では病気の原因や心臓の力がどの程度低下しているかも分かります。

皆さんへのお願い

どんな病気にもいえることですが、早期発見、早期治療が重要です。そのためには上述の心不全の初期症状が疑われたら直ちに受診して下さい。碩心館病院では十分な問診を行い、丁寧に身体を診、心エコ-検査や心臓カテ-テル検査を含む種々の検査で的確な診断と治療を行っています。また職員が力を合わせて皆さんが健康な生活が送れるよう支援しています。

    1760
    7